
ノロウイルスにかかったと判明した場合、下痢止めを飲んではいけません。
そして水分補給は無理せずまめに行いましょう。
現在ノロウイルスを治す治療法は無く、ウイルスを外に排泄させるしかありません。
そのため、排泄を阻害する下痢止めは症状の長期化と悪化を招く危険があるのです。
私の場合は牡蠣に当たってしまい3日間ほど寝込みました。
症状がひどかった時期が発症後~2日目の深夜までになります。
ここではそんなノロウイルスについて体験談を交えながら紹介していきたいと思います。
今回、ノロウイルスを経験してみて一番の対策は”牡蠣料理はとにかく加熱でウイルスを殺し予防する”ことだと思いました。
Contents
ノロウイルスの感染経路
ノロウイルスは口から入ることで感染します。
そして感染原因で多いのが生の牡蠣(二枚貝)を食べる、ノロウイルス患者との接触の2つになります。
ノロウイルスは11月~3月ごろが流行で年明けの1月がピークとなっています。
型の種類も豊富で30種以上のノロウイルスが確認されています。
そのため1シーズンに何度もノロウイルスに苦しむケースは珍しくありません。

平成27年は突然変異型が流行したため件数が増えています
<参考:厚生労働省HP>
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuchu/kanren/yobou/040204-1.html
ノロウイルスの初期症状
主な初期症状は突然の嘔吐、もしくは下痢から始まります。
私の場合は下痢で最初は胃もたれの不快感から始まりました。
発症の2時間ほど前に食事をしていたのですが、特に食欲に影響はありませんでした。

潜伏期間と発症のタイミング
私の場合は前日の昼食にレストランで牡蠣パスタを食べました。
その翌日の夜9時ごろに胃もたれの様な不快感に襲われ11時ごろに滝のような下痢が始まりました。
ノロウイルスの潜伏期間は体内に入り込んで24~48時間後と言われています。
普通の食中毒に比べ発症までの時間が長く原因と特定が難しいです。
ノロウイルスの下痢は止めてはいけない
夜間病院に行き検査してもらいノロウイルスだと判明しました。
先生曰く、ノロウイルスに効く薬は存在せず水分を取りながら排泄させるしか治療法がないそうです。
ウイルスが体からいなくなれば自然に回復するので気持ち悪くなったら我慢せずトイレに駆け込みましょう。
脱水症状が危ないので水分補給はいつでも行えるように
ノロウイルス症状はとにかく下痢と嘔吐なので、体の水分が失われがちになります。
体から水分がなくなると脱水症状を起こし、軽度ならめまい、重度なら意識障害がおこります。
正直、ノロウイルス症状よりも深刻なので十分注意してください。
水分は水でもお茶でも大丈夫ですがスポーツドリンク(ポカリスエット、アクエリアス)などが望ましいです。
牛乳や飲むヨーグルトはおなかへの負担が大きいため飲まないようにしましょう。

ノロウイルス症状のピーク状態について
症状の差がありますが、私は発症後の翌日(2日目)が苦しかったです。
トイレに行ってベッドに横になった瞬間にまたトイレが続きましたので、しんどくても横になれないのがつらかったです。
私は嘔吐することはありませんでしたが、強い吐き気に何回か襲われました。
幸い胃の中は常に空っぽ状態なので何も吐かなかったのだと思います。
ノロウイルスから回復したと感じたタイミング
発症後2日目の深夜に下痢をしたのを最後に症状が突然ピタリと収まり体が少し楽になりました。
その時には下痢と一緒におならも出ていたので回復したかもと感じたことを覚えています。
3日目からは下痢は一切出ず、気持ち悪さもなかったです。
ただ、体力が著しく下がっていたため様子見で休むようにして過ごそうと思いました。
食欲も戻り始めていたためお粥や梅干しを食べることが出来たので嬉しかったです。
回復後に気を付けること
ノロウイルスから回復した後、しばらく体内にウイルスが残った状態が続きます。
患者には抗体ができますので再発する心配はありませんが他の人に移すリスクがあります。
ノロウイルスは10個程度でも感染する強力なウイルスです。
排泄物で汚れた衣類を洗濯すると洗濯機全体が汚染され他の衣類に付着します。
感想により繊維に付いたノロウイルスを誰かが吸い込むことで感染が拡大するので、汚れた衣類は基本的に捨てた方が良いでしょう。
もし家族の誰かがノロウイルスになったら
家庭内にノロウイルス感染者が出たら次は自分だと覚悟しましょう。
大事な仕事は誰かにお願いしておくと会社への負担を小さくできます。
そして、自分だけは生き残るつもりで完全予防を心がけてください。
手に付着するノロウイルスは流水で流せるため、よく石鹸手洗いを行いましょう。
家族の汚れた衣類や床を掃除する際は殺菌してノロウイルスを殺してから処理した方がより安全です。
処理用に使い捨てのマスクとゴム手袋を用意しておくと良いです。
ノロウイルスを殺す手段は加熱と塩素
ノロウイルスは熱と塩素で死にます。
温度85~90℃のお湯に90秒以上当て続けると感染力を失い殺すことが出来ます。
そして加熱消毒できない床や衣類などは次亜塩素酸ナトリウムで殺しましょう。
<参考:東京都福祉保健局 "食品衛星の窓">
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shokuhin/micro/noro.html
次亜塩素酸ナトリウムは簡単に言えば塩素消毒したプールになります。
それを高濃度にした水と言えばイメージしやすいです。
"ハイター"と呼ばれる洗剤には次亜塩素酸が含まれていますので簡単に用意できます。(ボトルに次亜塩素酸の文字が入っています)
ドラッグストアで100円ちょっと程度で売られています。沢山買っておきましょう。

https://www.kao.com/jp/haiter/hit_haiter_00.html
★自宅で作れる塩素系消毒液の作り方★
消毒液の作り方を簡単にまとめておきます。
家庭向け塩素系漂白剤(塩素濃度5%)を目安に計算しています。
一般的に"ハイター"を想定しております。
塩素濃度(200ppm)の作り方 | 2Lの水:8ml(ペットボトルのキャップ約1杯) |
塩素濃度(1000ppm)の作り方 | 2Lの水:40ml(ペットボトルのキャップ約5杯) |
※洗剤には塩素系と酸素系の2種類があります。
混ぜると塩素ガスという毒ガスを発生させてしまうので注意してください。
塩素消毒液を汚れた床にかけしばらく放置すればノロウイルスは死滅します。
<参考:食品安全委員会>
https://www.fsc.go.jp/sonota/dokukesi-norovirus.html
衣類に付着したノロウイルスは塩素濃度高めの消毒液に10分以上浸してよく水洗いをしてから洗濯を行いましょう。
汚染状況がひどい場合は高濃度の消毒液で対処する様に使い分けると良いです。
ノロウイルス回復後でも体内に少し残る
症状が落ち着いても完治まで時間が掛かります。
人によってはノロウイルス発症後1ヵ月経過した患者の便からウイルスが検出されるようです。
一般的にノロウイルスの排出期間は発症後1週間~10日、長い人で1ヵ月になります。
<参考:東京顕微鏡院>
ノロウイルスのヒト腸管内での保有期間と対策
なので元気になったと油断してはいけません。
家族でノロウイルスになった人はお風呂は最後に入ってもらうなど予防に徹しましょう。
ノロウイルス症状を軽く済ませる対策を紹介
もしノロウイルスに感染しても症状を軽く抑えることができます。
ノロウイルスは免疫力の強い人間に感染しても自覚症状がないままに排出されるケースがあります。
日々の対策で症状を軽く抑える方法を2つ紹介したいと思います。
ノロウイルス対策①:体を鍛えて免疫機能を向上
体を鍛えていると症状が短く住む場合があります。
私と同じ牡蠣パスタを食べた同僚が2人いました。
1人は若いころ2年間軍隊にいたシンガポール人で私と同じタイミングで下痢になったそうです。
彼は1日寝込んだだけで翌日にはカラオケに行くほど回復していたと聞きました。
もう1人は私と同じ日本人ですが頭痛と微熱で済んだそうです。
2人とも鋼の肉体と胃腸の持ち主のため病院に行くほどでもないと話します。
体を鍛えることで免疫機能を高める、体力をつけることがノロウイルス対策に有効と感じられます。
ノロウイルス対策②:ヨーグルトなど腸内環境を整える
"ラクトフェリン"が入ったヨーグルトがノロウイルス対策に有効であると知りました。
体を鍛えられない小さな子供や高齢者は"ラクトフェリン"入りヨーグルトを日常的に取ることで辛いノロウイルス症状を軽くすることができます。
詳細は森永乳業さんのHPで読めますので、ノロウイルスで苦しんだ方は目を通しておくと良いでしょう。
<参考:森永乳業>
http://www.m-lf.jp/nv/
ノロウイルスは死なないので大丈夫!でも気を付けて
基本的にノロウイルスは死なない病気です。
しかし、脱水症状や嘔吐物をのどに詰まらせ窒息死した例を聞きます。
特に子供やお年寄りは症状の経過に目を光らせるよう気を付けてください。
私は一人暮らしでしたので二次感染のリスクはほとんど無かったですが、家族と一緒に暮らしている人は人に移さない移されないように注意して生活をしましょう。
冬の時期に牡蠣を食べる場合は絶対加熱したものを食べてください。